社会保険労務士に相談をお考えなら、大阪の高槻市にある社会保険労務士事務所【インプルーブ社会保険労務士事務所】へ。大阪・京都・兵庫を中心に、就業規則策定など、丁寧な労務サポートを行っております。相談は全国どこからでも可能!

Q&A

4.計画的付与

Q 会社が業務の閑散期を指定して、年休を取得させることはできますか?

A 年次有給休暇は、本来労働者の指定した時季に付与しなければなりませんが、計画的に取得させることができます。

5日を超える日数を計画的に付与する

年次有給休暇は、本来労働者の指定した時季に付与しなければなりませんが、計画的に取得させることができます。
これにより、労働者にとっては取得の促進になり、会社にとっては業務に支障のない日に取得させることができます。
ただし、計画的付与の対象になるのは、労働者が有する年次有給休暇日数のうち、5日を超える日数です。5日は労働者が自由に使うために残しておかなければなりません。この「5日を超える日数」には、繰り越し分も含まれます。

 

計画付与には3つある

計画的付与は、①事業場全体の休業による一斉付与 ②班別の交替制付与 ③計画表による個人別付与 の3つの方法があります。自社の業務にあった方法を取り入れるとよいでしょう。
一般によく活用されているのが、①事業場全体の一斉付与です。工場全体で夏季休暇を取得するケースがよく見られます。事業場で一斉に付与することがむずかしい業種には、班ごとまたは個別に交替で取得するケースがあります。

 

労使協定を締結する

この方法を取り入れるには、会社と「労働者の過半数を代表する者」が労使協定を締結する必要があります。「労働者の過半数を代表する者」は、労働者の過半数で組織する労働組合があればその労働組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者です。
この協定書は、労働基準監督署への届出は不要です。(昭63.1.1基発1号、平22.5.18基発0518第1号)
なお、計画的付与についても、労基法89条1項1号の「休暇」であり、絶対的必要記載事項に該当するので、就業規則に規定しておかなければなりません。

 

年休残日数が少ない労働者には配慮が必要

この制度を導入する際に問題になるのが、入社して日が浅く、年次有給休暇の権利が発生していない人や、残日数が少ない人の扱いです。
このような人については、計画的付与の対象から外すか、次の方法のうちから、いずれかの方法を導入する必要があります。

  • 労基法26条による休業手当(平均賃金の6割)を支払い、会社都合の休日とする
  • 有給の特別休暇を与える
  • 振替休日とする   など

 

取得したくない人は取得させない?

「取得したくない」という労働者がいる場合は、どうしたらいいのでしょうか?工場を一斉に休業しようとするところ、出勤する労働者がいても困ります。

計画的付与であらかじめ定めた年次有給休暇日は、労働者の時季指定権は使えません。つまり、労働者は計画的付与の日が気に入らなくてもその日に取得しなければなりません。
(昭63.3.14基発150号)
単なる「取得奨励」との違いは強制的に取得させられるかどうか、ということです。

 

労使協定に記載する内容は?

労使協定に記載する内容は、次のとおりです。

  • 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)
  • 対象となる年次有給休暇の日数
  • 計画的付与の具体的な方法
  • 対象となる年次有給休暇を持たない者の扱い
  • 計画的付与日の変更