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Q&A

1.パートの年休(比例付与)

Q パートタイマーにも、年次有給休暇を付与しなければなりませんか?

A パートタイマーにも、要件を満たせば年次有給休暇を与えなければなりません。

パートタイマーだけでなく、アルバイト、契約社員など名称は問わず、同様です。

週の所定労働時間が30時間以上、または週の所定労働日数が5日以上の場合は、フルタイムの労働者と同じ日数になります。(リンクはる)

所定労働日数が少ないパートタイマーには、週または1年間の所定労働日数に応じた日数の年次有給休暇を与えます。(比例付与といいます)

1日の所定労働時間が短い場合は、付与する1日あたりの時間も短縮されます。例えば、1日の所定労働時間が6時間の場合は、年次有給休暇を取得した日も6時間働いたものとして計算します。

 

所定労働日数に応じて少ない日数(比例付与)

パートタイマーの場合は、週の所定労働時間数が決まっているケースや週の所定労働日数が決まっているケース、これらが決まっていないケースがあります。具体的な年次有給休暇の付与日数は、次の優先順位で表にあてはめれば付与日数がわかります。

  • まず、週の所定労働時間数で判断します。30時間以上の場合は「30時間以上」のところで判断します
  • 週所定労働時間が30時間未満の場合は、週の所定労働日数をあてはめて判断します。
  • 週の所定労働日数が決まっていない場合は、1年間の所定労働日数のところをあてはめて判断します

 

パートタイマーの年次有給休暇の日数

週所定労働時間 週所定労働日数 1年間の所定労働日数 継続勤続年数に応じた年次有給休暇の日数
6ヶ月 1年6ヶ月 2年6ヶ月 3年6ヶ月 4年6ヶ月 5年6ヶ月 6年6ヶ月以上
30時間以上 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
30時間未満 5日以上 217日以上
4日 169~216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121~168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73~120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48~72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

もちろん、出勤率8割以上の付与要件を満たしている必要があります。

 

待遇が変わっても勤続年数は通算する

年次有給休暇の日数を算定する際の「継続勤務」は、労働契約の存続期間、つまり「在籍期間」をいいます。例えば、次の①~⑦に該当する場合、実態として労働関係が継続している限り勤務年数を通算します。(昭63.3.14基発150号)

  • 定年退職者を引き続き嘱託などで再雇用している場合(退職と再雇用の間が相当あり、労働関係が継続しない場合は、通算しない)
  • 有期雇用契約を更新して6ヵ月以上に及んでいる場合で、実態として引き続き雇用していると認められる場合
  • 在籍出向した場合
  • 休職者が復職した場合
  • 臨時員、パート等を正社員に切り替えた場合
  • 会社が解散し、従業員の待遇などが包括承継された場合
  • 全員を解雇し、その後一部を再雇用したが、実態は人員を縮小しただけで従前と変わらず事業を継続している場合

 

年度途中で所定労働日数が変更になった場合

年度途中で所定労働日数が変更になった場合、年次有給休暇の日数は、いつから変更になるのでしょうか?
年休の権利は基準日に発生するので、基準日に予定された所定労働日数に応じた日数を付与し、その日数のままとなります(昭63.3.14基発150号)
例えば、基準日の週所定労働日数が3日であれば、所定労働日数3日に対する付与日数になります。年度の途中で所定労働日数が変更されたとしても、その年度の年次有給休暇の日数は変更されません

 

取得時の賃金計算方法は3つある

年次有給休暇を取得したとき、次のいずれかの方法で賃金を計算することになっています。

①平均賃金(リンクはる)
②所定労働時間労働した場合の通常の賃金
③健康保険の標準報酬月額÷30(過半数代表者との労使協定が必要)

一般的には、②の方法を選択している会社が多いようです。時間給制の場合、次の方法で計算します。

時間給額×その日の所定労働時間数

 

所定労働日数に長短がある場合

パートタイマーの労働時間数は、日によって異なる場合もあります。所定労働時間数が長い日に取得する方が短い日に取得するよりも賃金が高くなり、不公平が生じます。

①平均賃金または③健康保険の標準報酬月額÷30を選択すれば、取得日による不公平は生じません。

いずれの方法で支払うのかを就業規則に定める必要があります。
なお、①③の方法は日額を暦日数で除して算出するので、多くの場合、②よりも少なくなります。