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退職後の背信的行為をどうやって防ぐか

 労働者の同業他社への転職によって、顧客が他社に流出してしまったり、顧客情報が漏れてしまったりすることは、どうしても避けたい問題です。最近はこのような相談を受けることが多くなりました。
 在職中に勤務先と競業する行為を禁止する義務は、一般に認められています。就業規則には、通常「兼業禁止」が明記されています。問題になることが多いのは、退職後に同業他社へ転職したり、同業の会社を設立する行為を禁止すること(競業避止義務)がどこまで認められるかです。
 退職後は労働者の職業選択の自由があり、競業避止義務が否定されるという考え方が多数を占めています。しかし、一定の要件のもとで認められたケースもあります。(フォセコ・ジャパン・リミテッド事件(奈良地裁昭45.10.23))
 この判例によると競業制限期間が2年間という比較的短期間であることや制限対象職種が比較的狭いこと、在職中は秘密保持手当が支給されていたことなどを総合的に判断されています。
認められるポイントは、
     就業規則などで明確に規定している
     期間を限定している(一般的には2年、多くても3年限度)
     地域や対象職種の限定や代償措置があるかどうか
     労働者が企業秘密などを知る高い地位にいたかどうか 
などがあげられます。
 
 競業避止義務に違反した場合は
     行為の差し止め
     退職金の減額、不支給
     損害賠償請求
などの対処方法があります。中でも、②退職金の減額や不支給はこのような行為をはじめとする、会社に対する背信的行為を未然に防ぐ効果があります。有効にするためには、就業規則や退職金規程に不支給・減額についての記載が必要です。
 
関連サイト:<一斉退職>「背信的行為」退職金請求棄却 東京地裁判決



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